2016/09
双文社出版から刊行していた〈文学で考える〉シリーズの2冊が、このたび翰林書房から再刊行されました。
『文学で考える〈日本〉とは何か』
『文学で考える〈仕事〉の百年』
いずれも、大学や短大でテキストとして使えるように編集した短篇小説および詩のアンソロジーですが、通常の読書のための本としても興味深く読んでいただけるような、時代や社会を映し出した諸作品をラインナップ、所収作品ごとに作家・作品解説と読書のための「視点」および参考文献を配し、編者によるコラムを付しています。
◆『文学で考える〈日本〉とは何か』所収作品
森鴎外「普請中」、国木田独歩「武蔵野」、太宰治「十二月八日」、中島敦「マリヤン」、牛島春子「祝といふ男」、金鍾漢「幼年」「辻詩 海」「合唱について」「くらいまつくす」、野坂昭如「火垂るの墓」、小島信夫「アメリカン・スクール」、目取真俊「水滴」、鳩沢佐美夫「証しの空文」、リービ英雄「仲間」、伊藤比呂美「母に連れられて荒れ地に住み着く」
◆『文学で考える〈仕事〉の百年』所収作品
泉鏡花「海城発電」、樋口一葉「にごりえ」、正宗白鳥「塵埃」、谷崎潤一郎「小さな王国」、吉屋信子「ヒヤシンス」、葉山嘉樹「セメント樽の中の手紙」、玉昶雄「奔流」、井伏鱒二「遥拝隊長」、坂口安吾「続戦争と一人の女」、庄野潤三「プールサイド小景」、村上春樹「午後の最後の芝生」、角田光代「橋の向こうの墓地」
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飯田祐子・日高佳紀・日比嘉高編、翰林書房、各200頁、1,900円+税