『日本文学』2019年11月号の特集「日本(語)文学の越境と翻訳」に、以下の論文を発表しました。

◇日高佳紀
「短篇小説の在処─村上春樹 The Elephant Vanishes(『象の消滅』)の構成と翻訳─」


(要旨)
The Elephant Vanshes1993年にアメリカのクノップフ社から刊行された村上春樹の短篇小説集The Elephant Vanishesの構成は、西洋諸国で村上春樹の短編集が刊行される際に踏襲され、2005年には新潮社から同じ構成による日本語版が刊行される。異なった言語・書物に再配置された短篇小説はいかなる意味をもつのか。アメリカで編集された際の作品選択と構成を検討するとともに、逆輸入された日本語版をもとにいくつかの作品の翻訳・改稿過程を追うことで、アメリカ─〈世界〉で読まれた村上文学の特質を明らかにした。
2019年度卒業論文・修士論文の国語教育講座中間発表会が開催されます。

◆卒業論文・修士論文 中間発表会
日時:2019年10月20日(日)10:30~17:00
会場:奈良教育大学 310講義室

発表者は、10月20日(日)10:00までに発表資料を130部提出すること。
2009年に奈良教育大学の個人研究室HPに設置したブログを引き継ぎ、個人営業用(?)の情報サイトとして、このたび開設しました。
基本的に研究室HPとは切り離し、URLについても新たにドメインをとり直しています。また、これをもって旧ブログは閉鎖しました(この10年間のログはすべてこちらに移しています)。
今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。
『谷崎潤一郎のディスクール』2015年10月に双文社出版から上梓したものの、刊行直後に版元廃業という事態に見舞われ、以後、絶版状態となっておりました拙著『谷崎潤一郎のディスクール 近代読者への接近』>>詳細はこちら)を、新たな装いで、鼎書房から刊行いたしました。

本書について多くの方にご心配をおかけしました。ようやく仕切り直しできましたことをご報告申し上げるとともに、この間に頂戴したたくさんのお心遣いに、あらためまして、感謝の意を表します。

本文内容および本体価格は双文社版と変わりありませんが、誤記と引用ミスなどの修正を施しています。また、再刊に至る経緯等を記した「鼎書房版へのあとがき」を巻末に掲載しました。
以下が、その全文です。
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『昭和文学研究』第79集に、編集委員の小松史生子さんが拙編著『建築の近代文学誌 外地と内地の西洋表象』の新刊紹介を書いてくださいました。
奈良教育大学国文学会2019年度研究発表大会が以下の要領で開催されます。

日時:2019年6月15日(土)13:00より
会場:奈良教育大学 310講義室

◇日高研所属の院生、河本真彦くんが研究発表、卒業生の小笹花倫さんが実践紹介で登壇します。
(研究発表)
・河本真彦「堀辰雄『姨捨』における〈翻訳〉の位相」
(実践紹介─教育の仕事とその周辺─)
・小笹花倫「知的好奇心を刺激する授業を目指して」

プログラムの全体、および詳細は国文学会HPをご覧ください。
『阪神近代文学研究』第20号に、武田悠希さんが拙編著『建築の近代文学誌 外地と内地の西洋表象』の書評を書いてくださいました。
今年もまた刊行が遅れていました『奈良教育大学国文─研究と教育』第42号がやっと刷り上がりました。会員のみなさんには随時発送しますので、近日中にお手元に届くと思います。
日高研関連の内容については、正式刊行日の3月30日付のエントリー記事に書いています。