
ミネルヴァ書房のシリーズ「世界の文学をひらく」の1冊として『日本文学の見取り図 宮崎駿から古事記まで』が刊行されました。
本書の「序─日本文学をひらくために」で編者による座談会、日本文学を学ぶための重要テーマを扱った第1部「日本文学の今を知る─テーマ・話題」、現代から古代の順に日本文学の作家・作品を取り上げて解説した第2部「日本文学史を彩る(作った)名作・作家たち」で構成されています。
このうち第1部の「資本主義」および第2部の「谷崎潤一郎」について、執筆を担当しました。
以下、出版社のサイトに掲載されている内容説明です。
本書の「序─日本文学をひらくために」で編者による座談会、日本文学を学ぶための重要テーマを扱った第1部「日本文学の今を知る─テーマ・話題」、現代から古代の順に日本文学の作家・作品を取り上げて解説した第2部「日本文学史を彩る(作った)名作・作家たち」で構成されています。
このうち第1部の「資本主義」および第2部の「谷崎潤一郎」について、執筆を担当しました。
以下、出版社のサイトに掲載されている内容説明です。
日本文学を学ぶ上で重要なテーマや課題「メディア」「資本主義」「ジェンダー」「神話と正史」などを取り上げ、また厳選した75の作家・作品を現代から古代の順に配列し、最新の知見に基づきわかりやすく解説する。
本書を通読すると、断片的に見える日本文学に関する情報が有機的に結びつき、全体像が把握できる。学部生、大学院生、文学愛好家を対象に、いまを軸に日本文学を捉え、世界へひらくための地図・見取り図を提供する新しい一冊。
[ここがポイント]
◎ 初学者から日本文学に関心のある一般読者を対象
◎ 第一線で活躍する専門家による執筆
◎ レポート課題や卒論に役立つ
◎ 事典的な使い方もできる、一項目読み切り型
◎ 図版を豊富に掲載し、ビジュアルでも楽しめる
>>目次等の詳細(出版社のサイト)はこちら
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千葉一幹・西川貴子・松田浩・中丸貴史 編著、ミネルヴァ書房、251頁、2,800円+税
先日、刊行が遅れに遅れておりました2021年3月30日付発行の『奈良教育大学国文─研究と教育』第44号がようやく刷り上がりました。
これを受けて、新型コロナウイルスの影響で発送ができていなかった第43号と2冊同封して、会員のみなさんや関係各所に発送しました。
2号続きの刊行遅れと、発送の大幅な遅れについて、あらためましてお詫び申し上げる次第です。
なお、本誌の日高研関連の記事については、発行日のブログに掲載しました。
大学HPにある広報関連ページ「奈良教育大学Knowledge(通称:なっきょんナレッジ)」に研究紹介のコラムを書きました。
[研究コラム]文学のことばをいかに読むか

研究室を訪ねてきた“なっきょん”のインタビューに答えるという形式で書いています。
このインタビュー内容を考えてくださったのは担当事務の方で、僕の本や論文をていねいに読んで対応してくださいました。ここに記して感謝申し上げます。ありがとうございました。

[研究コラム]文学のことばをいかに読むか

研究室を訪ねてきた“なっきょん”のインタビューに答えるという形式で書いています。
このインタビュー内容を考えてくださったのは担当事務の方で、僕の本や論文をていねいに読んで対応してくださいました。ここに記して感謝申し上げます。ありがとうございました。

下記のとおり、芦屋市谷崎潤一郎記念館の講座で講演します。
奈良教育大学国文学会2021年度研究発表大会が以下の要領で開催されます。
日時:2021年6月20日(日)13:00より
会場:Zoom利用によるオンライン開催
今年度は新型コロナ感染拡大のため、オンラインで開催されることになりました。
卒業生を含めた学外から参加いただくには、事前登録が必要となります。国文学会HPに事前登録の方法等を掲載していますので、ご覧ください。
◇日高研の卒業生、吉村淳さんと中嶋優隆さんが研究発表、孫軍悦さんが講演で登壇します。
(研究発表)
・吉村淳「「小説とは何か」を考える ─小説論の比較読みを通して─」
・中嶋優隆「大正期陪審法言説と読書行為 ─佐藤春夫『陳述』をめぐって─」
(講演)
・孫軍悦「現代中国における日本文学の翻訳」

『奈良教育大学国文─研究と教育』第44号が刊行されました。
>>全体の目次はこちら
本誌には、日高研修了生の橘川智哉くんと所属院生の草川倫太郎くんの論文が掲載されています。
【論文】
◇橘川智哉
知覚の撹乱と「卵巣」の移動─川端康成「花ある写真」における科学表象─
◇草川倫太郎
江戸川乱歩「目羅博士」論─犯罪ジャーナリズムとフィクション─
橘川論は、川端康成「花ある写真」の作中で扱われた「写真」や「卵巣」移植手術といった科学技術と川端の目指した〈文芸芸術〉との接近について、同時代パラダイムとテクスト分析から考察した論考。草川論は、江戸川乱歩「目羅博士」の作品言説を同時代の犯罪ジャーナリズムと比較しながら、フィクション論の観点からこの作品の分析に挑んだ内容となっています。

日高研卒業生の孫軍悦さん(立命館大学国際関係学部准教授)が、初めての単著『現代中国と日本文学の翻訳 テクストと社会の相互形成史』を青弓社から刊行しました。
東京大学に提出した博士論文がもとになっていますが、奈良教育大学大学院に在学していたころから取り組んできた翻訳研究を発展させた内容です。
以下、出版社サイトより──。
戦後の日本と中国は、対立と友好の狭間で揺れ動きながら関係を形作ってきた。そのようななか、日本の文学は中国でどう翻訳されて、中国の人々にどう受容され、いかなる影響を与えてきたのだろうか。
1960年代から70年代までの井上靖『天平の甍』の翻訳と舞台化、70年代末から80年代末までの日本推理小説や映画のブーム、80年代末から2000年代にかけての村上春樹『ノルウェイの森』の翻訳と受容という3つのテーマに焦点を当てる。そして、国交正常化、文化大革命、社会主義の諸政策など、各時代の社会的な背景とともに人々の翻訳の受容の実態を浮き彫りにする。
日本文学の翻訳・舞台化・映画化を中国の政治・経済・法律などの諸制度とも絡めて考察して、原作-翻訳-受容のダイナミックな相互作用が中国社会に与えたインパクト、そして文学と社会の共振の諸相を描き出す。
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孫軍悦著、青弓社、372頁、3,600円+税
『昭和文学研究』第81集に、中村ともえ著『谷崎潤一郎論 近代小説の条件』(青簡舎、2019.05)の書評を執筆しました。
なお、同誌「研究展望」欄には、西川貴子「建築と文学の交錯──文学テクストにおける建築表象をめぐって」が掲載されています。西川さんは拙編著書『建築の近代文学誌 内地と外地の西洋表象』(勉誠出版、2018.11)の共編者であり、本文中でわれわれが取り組んだプロジェクトと拙編著について触れられています。
なお、同誌「研究展望」欄には、西川貴子「建築と文学の交錯──文学テクストにおける建築表象をめぐって」が掲載されています。西川さんは拙編著書『建築の近代文学誌 内地と外地の西洋表象』(勉誠出版、2018.11)の共編者であり、本文中でわれわれが取り組んだプロジェクトと拙編著について触れられています。